ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

寝ているところを

よばれて また寝ました。 犬は、ほそながくて、やわらかいです。木目に、とけて、一体化します。 (ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より抜粋)

五感

犬の目は、赤と黄色をみます。犬の耳は、風をききます。犬の鼻は、きんもくせいを知ります。犬の肉球は、つめたいです。秋がいるのかもしれません。 犬の舌には、春も夏も秋も冬も、おなじものがのります。(ホームズ著『犬と四季』より抜粋)

ケモノのめんもく

ケモノくさくなると、丸あらいされます。シャンプーのにおいになります。フローラルです。ケモノ、かたなしです。これが人間の所業です。 (ホームズ著『必読・犬の陳述書』より抜粋)

よびましたか。

庭をみていました。だしてほしいとはいってません。みているだけです。そんのうじょういをしています。たまにノラネコが、シマをあらしにきます。うち払います。ノラネコは堂々と横切ります。犬は、なめられています。 (ホームズ著『犬のかなしみ』より抜粋…

柿が色づいてきました。

もう少しすると、鳥が食べにきます。食べはじめると、みどりのヘタがのこるだけになるまでたべます。みどりが木にくっついているだけになります。おぎょうぎがいいとおもいます。 今回は、柿といっしょにうつってあげました。犬は、柿とおなじくらいの大きさ…

アレンジのものがたり

ボールをひとつ、ふたつ、みっつ。あお、あか、きいろ。ジャグリングしながら、うしろにひとつ投げる。くるっと回転してまたキャッチ。歓声があがる。ボールをよっつ、いつつ、むっつ。みどり、むらさき、だいだいいろ。こんどは、回転しながらみっつ投げる…

犬のふんばりファンのみなさま、お待たせしました。

池のまえで、ふみこみます。たれ耳が、たれています。さかながいます。犬は、食べません。 水面があれば、のぞくことが、礼儀ではないでしょうか。犬は、おちません。 (ホームズ著『それが犬の生きる道』より抜粋)

個別化のものがたり

6時58分発、まえから3両目。この女性は、いつもしわのないダークスーツ。濃紺がおそろしく美しい。折り目がつきにくいのか、着古し感がない。スーツがまろやかに身に沿っている。パンプスは5~7センチ。ダークカラーばかりだけれど、デコラティブなビ…

夏が、まだいる。

あさがおが咲いているときは、まだ夏です。こぼれだねから、勝手に咲きました。「あらこんなところに」という風情があります。 と、言えといわれたので、言いました。執拗によばれましたが、見切りました。 (ホームズ著『犬と四季』より抜粋)

原点思考のものがたり

ひとは、スイッチを押したら、立ちあらわれる、ホログラフィーじゃない。いまこの瞬間に、パッとあらわれたわけじゃない。生まれてからここまで、なにかに嘆き、なにかを期待され、だれかを見送り、なにかに打ちこみ、なにかを捨てて、ここまで歩いてきた。…

犬は、おやくにたちます。

寝てばかりいるといわれました。犬は、案じます。犬は、加勢します。犬は、みぎからひだりに、はこびます。犬は、おやくにたってます。これからも犬を、よろしくおねがいします。 (ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より抜粋)

夜中、名前をよばれておこされましたが、

用はないみたいです。 いつものことです。よびたいだけよぶといいとおもいます。犬は、寛大なこころでうけとめます。この世は、そうやって渡ります。 (ホームズ著『それが犬の生きる道』より抜粋)

はんせいちゅう。

犬は、こうべをたれます。そろそろとあるきます。からだをちいさめにします。怒られるのが、わかっているからです。反省をしているフリをします。フリは、とてもだいじです。 (ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より抜粋)

ストレングス・ファインダーの読みとき超入門(2/2)

きのうの記事で、ストレングスの順位についてまでいったので、きょうはその使いこなしです。 (1)いま、どの資質を使っているのか、モニターしつづける (2)つかっている資質の、よい面があらわれているか、判別する (3)下位資質は、人から借りる。 …

ストレングス・ファインダーの読みとき超入門(1/2)

ストレングスファインダーってすごいらしい。世界をまたにかけるギャラップ社が、とんでもない資金を投げいれて、つくりだした、コンサルツール。ある外資系金融機関では、マグカップに自分のストレングスを書いてまでいるらしい。 勢い勇んで出したはいいも…

すべての岩山にのぼれ

どうですか、この凛々しさ。勇敢でしょう。犬は、岩山をも、のぼることができます。みじかい足で、ネコのように、飛びうつります。そこに、山があるから、のぼるのです。みんなに勇気をあたえたと思います。 (ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より抜…

目でみているものなのに、なぜ痛むのか。

とりわけ翻訳の文。日本語がガタガタしていて、のみごこちが悪いときがある。のみこめなくて、のどがちくちくする。アルミホイルを噛んでいるようないやな感じ。金物のおちつかなさ。あかいぶつぶつが喉にある気がする。食道につまる。でも読みたい。感覚を…

自己確信のものがたり

わが社がしなくて、だれが挑むのだ。ひっくりかえしたビールケースの上に立って、熱弁をふるう。根拠はない。資金もない。経験もない。でもやれる。やるしかない。 口角泡を飛ばし、身ぶり手ぶりで、訴えかける。60分ほど、暑苦しく演説したら、あたりには…

秋の犬。

見てください、この、躍動感。たれ耳は、走るとダンボになります。空もとべます。うそです。桜もみじが、ちりはじめています。おちばとは、秋のことです。 (ホームズ著『犬と四季』より抜粋)

かきくけこ。

実りつつある、柿といっしょにとりたかったそうです。そうはいきません。犬は、かくれています。柿に、かくれる、名探偵。ここ、笑うところです。 (ホームズ著『いっしょに笑おう犬のジョーク』より抜粋)

公平性のものがたり

社会は、ひらかれ、ただしく、くもりなく。みんなに等しく、みんなに機会を。だれもがバッターボックスにたつ権利がある。それをみんなで応援しないといけない。 ルールはあきらかであるべきだ。だれの目にふれても、おなじような判断ができるように。みがい…

競争性と運命思考は、順位が逆にでるのではないかという仮説と、かりそめのゲーム。

競争性は、勝ちたい。現実にめっぽう強い。この現世において、目のまえのあのひとを、ぬきたい。まっしろのテープを切りたい。群をぬきたい。あたまひとつ飛びだしたい。そんな競争性は、おとなげなく子どもにも勝ちにいく。 ということを、小学校の教師をし…

あらゆる快楽、あらゆる褒美、いかなる賛辞にもかなえられない、最後の果実。

わたしは、ひとつの愚を犯しました。いえ、現在進行形です。犯しつづけております。この世における万能感。そう、わたしはなんでもできる。ベッドの上で、天井を見あげながら、この世が手に入る。この耳をつんざき、とどろき、ふるえあがらせる、すさまじい…

さいしょからかしこい。

新入りは、犬のしっぽをひっぱります。がぶりと犬を噛みます。犬の毛をむしろうとします。犬は、おとなしくしています。されるままにしています。キバをむきません。ばうばう吠えません。犬は、新入りのおせわができます。「相手が赤ちゃんだとわかってる、…

新入りとさんぽ。

新入りが、あそびにきました。さんぽについて、犬がおしえてあげました。筋がよかったです。 新入りは、「ほむちゃんとさんぽしたい」と、ねだっているそうです。まんざらでもないです。犬は、新入りのおせわもできます。

乙女心と秋の空と、ハンプティと夏の空。

切なさ向上委員会のみなさま、こんばんは。そうでないみなさま、だんだん委員になりたくなってきたところではないでしょうか。入会金0円。会費も0円。来るもの拒まず、去るもの追わず。会員同士で、ひとくさりの置きてがみを。もちろん手書きです。肉筆で…

けもの。

犬は、たいおんが高くて、毛皮をきています。くっつくと、夏はあつがられます。でも、秋口からは、暖をとられます。犬はかわらないのに、みんながかわります。犬が、ケモノだからです。それがケモノのカナシミなんだそうです。

金襴緞子の帯しめながら、花嫁御寮はなぜ泣くのか。

読んでいた本に、竹久夢二の詩、「宵待草」がでてきた。ははあ。もうそれだけで染みてくる、きざし。はたして予感は的中した。だよね、わかってる。もちろん旋律を聞きたくなって、宵待草を流した。 待てど暮らせど、来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も…