ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

2020-01-01から1年間の記事一覧

高野山のふるい登山道で森林浴をしたら、天狗風を見た。

高野山の奥の院より奥、ひとけのまったくない登山道のはずれで、人間が転がっている。ぴくりとも動かない。拝観してランチをしたあと、思い思いの場所に散らばった。それぞれ大きなレジャーシートをひろげた。そこで寝転がったのだった。まっぴるまから、道…

人事ブラックジョーク――表に出していいのかギリギリのラインをむだに狙う。

NGそうな気配を察したら、しれっと消します。人事はこんな感じだよ~~という生のすがたをお見せできればと。 内定電話ブラックジョーク 内定電話は、わたしたちのしごとのうち、ハッピーな方である。まず喜んでもらえる。たまに断られるけど、むこうの気持…

砂漠の自販機を探す:葬儀場で、遺影を和服に加工して、親族家の数だけ刷る。

ブルーオーシャン。つまりは、未踏の地。ただただひろがる、澄んだ青。激戦の浜辺をぬけた、だれも商売していないところ。血ぬられた岸辺では、ないところ。はるかなる大洋。 だたし、このごろは、安価な技術で到達できるので、障壁が低い。スペイン王族に頼…

人事的裏側──かなりキツいご指摘を受けたひとに、懲戒案件で再会する。パワハラで訴えられている。

あんまり書いていて、ハッピーな話ではないんですが。人事は、裏が見える。なので、みなさまのご参考までに。ややこしいな、なんか私悪いこと言ったっけ? 対応おかしかったっけ? と思うようなひとは、どこかで再会する。それっぽいところで。 だいたい、な…

就活の謎伝承を解読──採用担当は、某巨大掲示板をみているか。答え、自分の会社のは見てる。本人のSNSチェックもしてる。

就活生のかきこむ自社スレッドは見てる? みてる。特に採用の時期はみてる。さらにみんなで、たのしく話題にしてる。何年か前に、会社説明会のときに呼んだ新入社員がやらかしたらしく、スレッドが炎上したらしい。採用の時期になったら、いまだに話題になっ…

空の空、空の空なる哉、都て空なり。と、我が脳内のストレングス・ファインダー内省さんが、いい声で言った。

年度末の人事は、殺伐としている。そのなかで唐突に、脳内の内省が声をだした。内省さんは、賢者なので、朗々とした美声である。こういう意味である。「虚無の虚無、虚無の虚無なる哉、すべて虚無なり」 共感性さんが、あわてる。「やばくない?だいじょうぶ…

人事的日常――変な時期の採用は、ブラックに思われないか心配する。からの、死亡退職。

*変な時期に採用する話(1月に4月採用)。 同僚 「この時期に、この募集人数、ブラックに見えませんかね」上司 「業務拡大のため、とか、つけとく?」わたし「改組のため、いっしょに改革をしてくれるひと募集!」同僚 「やばさがにじみでてる」みんな「は…

新任採用担当が、就活の謎の伝承を検証する。その1。

新任人事の忘備録、就活のなぞの伝承をあらいながす。 就活のときに、学生のあいだではやった流言を、ふいに思い出しては、つっこみたくなったので、フレッシュなうちに書きこみたいと思います。

朱いろの小袖から、まっしろな手首がのぞいている。

手がみえる。朱いろの小袖から、まっしろな手首がのぞいている。手は、本をならびかえている。島田に結いあげた髪がみどりに光り、眉じりがきりりとあがっている。本棚のまえに、女が立っている。二本のはずなのに、あんまり忙しげに手が動くから、千手観音…