ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

あかいの。

あかいのがいます。ぼろいです。まちあわせをするところだそうです。あかいののまえで、犬もまちます。だれがくるのでしょうか。 (愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)

むぼうび。

よこたわる。よこたえる。ゆだねる。たくする。犬は、まかせます。よこたわるままに、身をまかせます。人間もやりましょう。 (愛犬ホームズ著『それが犬の生きる道』より)

いかで遠くも。

犬はいく。てくてくと。きのうも、きょうも、あさっても。あきずに。うまずに。あきらめずに。道は遠くも。いかで遠くも。 (愛犬ホームズ著『それが犬の生きる道』より)

囚われの身

ここから先は、いけません。犬はよく、ここに座ります。ざわざわしている外を、じっとみています。それを見た人間はいいます。「あわれがましい」と。ちゃんちゃらおかしいです。涙なんていりません。このさきに敵がいます。ただ、それだけです。 (愛犬ホー…

駆ける

急行します!そんのうじょういです!チャイムがなるまえに、犬はかけだします。耳がいいのです。犬も、人間よりすごいところ、あります。ふふん。(愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)

犬ははやくかえりたい。

かえりみちです。がんがんあるきます。ぐいぐいひっぱります。おうち、かえりたいです。「さんぽ、いきたかったんじゃないの」といわれます。それとこれとはべつです。おうちまで、つれてってあげます。 (愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)

そば

犬は、おそばにいきます。やさしくしてくれる人間のところです。おなじへやで、しずかにしています。まるくなって、ねます。犬のへやにはいきません。ひとりになるのはいやです。犬は、おそばにいます。(愛犬ホームズ著『それが犬の生きる道』より)

鬼才からの年賀テロ 2

園芸部のともだちからとどいた年賀テロを、ふたたびお送りします。1年に1回の通信教育みたいなものですね。新年早々、ありがたいことです。 ▼まずは全景。 サルに富士山。一見、めでたさをかもしだしています。 ▼蛭子能収さんを見つけたら、幸運があるそう…

こりこう

おこられんとする犬です。すぐです。すぐおわります。反省なんて、してやりません。犬生はみじかいのです。くよくよなんて、人間のすることです。すぐわすれます。またすぐやります。それがおりこうなのです。 (愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』…

けなげとは

いつもありがとね。犬は呼んでもらって、犬なのです。犬は人間がいないと、ひまなのです。かまってもらえないと、さみしいのです。犬は、けなげがとくいです。どうですか、けなげ。 (愛犬ホームズ著『それが犬の生きる道』より ▲しろい沈丁花のかおる初春

魔が差す

この花と、なかよくしています。横でひなたぼっこします。ふだんは、なかまです。たまに魔が差します。花を、くいちらかします。どうしてかは、わかりません。それが、魔です。人間にも、あることだそうです。こわいです。犬が、捨てられるかもしれません。 …

どしたの?その2

犬をよんだの?かなしいことあったの?ないの?よんだだけ?そなの?犬は?こなくてよかったの?そなの…… (愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より) ▲柿のみどりはほんとうに美しい。からりと明るい、照り映える黄緑。

どしたの?

かなしいの?犬はかなしくないけどね、あのね、かなしいことあるよね。犬はいつもたのしいけど、あるよね、あるよね、かなしいこと。犬はね、すぐげんきになるけどね、犬もね、犬もね、、、、 あれ、人間、きいていないです。 (愛犬ホームズ著『犬のもたら…

こもれび。

犬の庭にも、春がきました。春とは、こもれびです。春とは、みどり色です。春とは、さむくないことです。犬も、おさんぽたのしいです。るん。 (愛犬ホームズ著『犬と四季』より) ▲ももももももも、ももももも。花もものももは、食べられぬ。

るん。

あのね、犬ね、ごむりいわないです。ちょっとね、おなかをね、なでてくれたらいいです。犬の前あしを、みてください。おねだりする前あしです。よろしくおねがいします。るん。 (愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より) ▲散りはてた桃に、実がな…

さくら散る

さくらの影が、犬におちています。散ると、犬もいっしょに、さくらとうつれます。「星座になってはじめていっしょになれる神話を思いだす」そうです。かなしい話にするのはいつも人間です。犬は、どうでもいいです。でも、なぐさめてあげます。 (愛犬ホーム…

新入りの犬追物6

新入りは、ちいさくてうごくものは、犬だとおもっています。犬(仮)を、めでています。おいかけられないので、じっとみています。動こうとしないので、コップをわたされています。くつろいでいます。いくらでも、めでるといいです。ちいさいものをめでる、…

挑戦

いどむ眼というものを、おみせします。 大波小波どんな波もわれてくだけてさけてちるかも ほんとうは、シャンプーされた犬です。波じゃないです。ぬれねずみです。(愛犬ホームズ著『アート、それは犬』より)

高貴

犬は、高貴です。「たかだかとした鼻梁」「波だつ金いろの髪」「かたくむすばれたくちもと」「夜のように澄んだ黒いまなこ」「まつろわぬ目線」だからです。犬は、高貴なのです。(愛犬ホームズ著『アート、それは犬』より)

ケモノの矜持

ごらんください。この躍動感。犬のすばしっこさが、わかってもらえるとおもいます。こうやって犬は、かけあがります。犬のかっこよさを、みごととらえた逸品です。もっといってくれていいです。そうです、犬は、かっこいいのです。 (愛犬ホームズ著『犬よ、…

あまえるとは。

あまえるとは、どういうことか、おつたえします。人間は、あまえるのがへたです。すかさず。まをおかず。くうきをよまず。おかまいなく。おきづかいなく。おなかをだします。あまえるとは、ずうずうしいことです。ずうずうしい、いいことばです。 (愛犬ホー…

新入りの犬追物5

新入りは、ちいさくてうごくものは、犬だとおもっています。新入りはきょうも、しろい犬(仮)を追っています。遠くから、ねらっています。新入りはちびなので、しろい犬になめられています。犬もよくなめられます。こんど、なぐさめてあげようとおもいます。…

無残絵。

刈られた毛皮と、刈られた犬。そのうえ、ぬれねずみ。「これはなにかに似ている。そうだ無残絵だ」「あわれがましい」「同情の涙が注がれるべき」「辛苦の業」好きにいえばいいです。犬は、がまんしてあげます。 (愛犬ホームズ著『犬のかなしみ』より) ▲さ…

ホームズは、こたえをしっている。

犬は、かしこくなるように、ホームズと名づけられました。そうでしょう、そうでしょう。犬は、しっています。ごはんをたべて、ねむることです。それがたりてないとおもいます。それで事件は、かいけつします。ふふん。 (愛犬ホームズ著『犬よ、声低く真実を…

にくきゅう。

たまに人間は、犬のにくきゅうを、にぎにぎします。犬は、動じません。どうでもいいです。なすがままです。犬の前あしをふりながら、「握手」といったりもします。犬は、動じません。なすがままです。無です。そんな犬をみて、人間は「興味なさそうでかわい…

犬のあした

犬は、がっこうにいかせてもらいませんでした。ともだちも、いません。でも犬は、あしたがたのしみです。きょうもたのしいです。きのうも、たのしかったです。あしたにこまったら、犬のあたまを、なでなでしにきましょう。犬はげんきでここにいます。 (愛犬…

新入りの犬追物4

新入りから、写真がとどきました。犬のさんぽだそうです。犬がいないから、なにかをさんぽさせています。新入りのせなかが、さみしいです。犬は、犬は、なみだをきんじえません。 (愛犬ホームズ著『犬追物』より)

値踏み

「そろそろ、いいかもしれない」「おなかのあたりなら」「背中に毛皮をせおっているし」「なにより、おなかが雨で、すぐよごれる」 ふおんです。ふおんな気配をかんじます。そんな目でみないでください。犬は知っています。その目は、ねぶみする目です。犬が…

さくらとの共存

「犬がちびすぎる」「さくらに飛びのってくれると、撮りやすい」「ソファに飛びのれるんだから、樹でもできる」「野生にもどるんだ」人間はむちゃをいいます。自分でやってみればいいとおもいます。 (愛犬ホームズ著『犬はどうでもいい』より) ▲世の人の、…

参加

みんながあつまっています。ごはんです。犬はよんでもらっていません。でも、みんながいるところにいるのが、犬です。ここにいると、よく、けられます。ごはんも、ないです。人間のあしに、おしりのあたりを、あてます。ちょっとだけ、あてます。あったかい…