ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

囚われの身

ここから先は、いけません。
犬はよく、ここに座ります。
ざわざわしている外を、じっとみています。
それを見た人間はいいます。
「あわれがましい」と。
ちゃんちゃらおかしいです。
涙なんていりません。
このさきに敵がいます。
ただ、それだけです。


(愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)