ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

相棒、去る。

あいぼうの、ここにあった花がいなくなりました。
魔が差して花を食いちらかしたり、いっしょにひなたぼっこをしていました。
「季節が去ったから」だそうです。
季節がいなくなったから、花もいなくなりました。

(愛犬ホームズ著『犬と四季』より)

あかいの。

あかいのがいます。
ぼろいです。
まちあわせをするところだそうです。
あかいののまえで、犬もまちます。
だれがくるのでしょうか。


(愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)

むぼうび。

 

よこたわる。
よこたえる。
ゆだねる。
たくする。
犬は、まかせます。
よこたわるままに、身をまかせます。
人間もやりましょう。

(愛犬ホームズ著『それが犬の生きる道』より)

いかで遠くも。

 

犬はいく。
てくてくと。
きのうも、きょうも、あさっても。
あきずに。
うまずに。
あきらめずに。
道は遠くも。
いかで遠くも。

(愛犬ホームズ著『それが犬の生きる道』より)

囚われの身

ここから先は、いけません。
犬はよく、ここに座ります。
ざわざわしている外を、じっとみています。
それを見た人間はいいます。
「あわれがましい」と。
ちゃんちゃらおかしいです。
涙なんていりません。
このさきに敵がいます。
ただ、それだけです。


(愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)

 

駆ける

 

急行します!
そんのうじょういです!
チャイムがなるまえに、犬はかけだします。
耳がいいのです。
犬も、人間よりすごいところ、あります。
ふふん。
(愛犬ホームズ著『犬のもたらす薔薇色の日々』より)