ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

妙見山(660m):キリシタンの残光

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主神が北極星!
家紋が、ほとんどクルス!
高山右近の生誕地!
寺社の門構えに、そこここに金字のクルスが型ぬかれている。
これだけそろって、だれがいえるんだろう。
まったくの偶然だなんて。
キリシタンと無関係だなんて。
小説だったら、伏線にしては興ざめなくらい。もうひとひねりくらい、あるだろう。

 

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山の上って、たまにファンタジスタがいる。650万年前の金星から降りたった魔王を祭っている、鞍馬山みたいな。有無をいわせず疑問をはさませない、堂々たる圧がいい。矛盾や異変、ためらいや混濁を内包して、なお超然としている、それが伝統なんじゃないかと思う。しらんけど。

 

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ロンリー下山したんだけど、だれも通らず、座るところもない。
どこまでいっても、渓流ぞいをひたすら下る。
おなかもへってないし、のどもかわかないし、つかれてもいない。
だけどなんだか、飽いてきた。
ここいらで座って、なにかおなかにいれよう。
ひとりぼっちで、ぼんやりひえたサンドイッチをむさぼる。
足をぷらぷらさせながら、見るともなく小川をみていた。
自分と、セブンイレブンの冷たいサンドイッチと、岩と水だけだった。
はげしく水のはじけくだる、渓流の音だけが響く。
そこで頭蓋をつらぬく確信。
食べるということは、こういうことだ。

 

 

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まぁ、ヒルトンプラザで、何杯目かわからない、薄い紅茶を流しこみながら、3段のアフタヌーンティーセットを、けだるい感じでかじるのも大好きだけど。話しているのか食べているのか、話すために食べているのか、食べるために話しているのかあいまいな、あのブルジョワな感じ。

 

登り1000-1230上杉尾根コース
下り1230-1410初谷渓谷コース
北辰といえば北辰一刀流