ふみのや ときわ堂

季感と哀歓、歴史と名残りの雑記帳

金勝アルプス(滋賀県・605m):絶景アスレチック

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絶景


絶景

 という感じだった。最高。
 ケモノ道というか修行道というかアドベンチャーというか、あらあらしい道で、始終たのしくてしかたなかった。野を駆け、山を走り回る。ひとの野生がでてくるというか、童心が呼びもどされるというか。なんだか、登ったり下りたりしているだけで、めちゃくちゃたのしい。
 いちばん高いところで600メートル台なので、低いのにアスレチックがたのしめる。だいぶゼーゼーいってたけど。
 
 もうちょっと詳細を。ルートは上桐生からスタート。

 まず、ひとっこひとりいない。雨予報のおかげか、だれにもすれちがわない。前日の雨のおかげで、森林の芳香がアロマテラピーのごとくあたりを包み、足もとはほどよく手の入ったハイキングロード。沢をわたり、橋を越え、充満する森林感。はじめの見どころの落ヶ滝はみごとで、このあたりまでは道が道である。
 
 そのうち、道と道でないところと道らしきところがあやしくなっていく。ひとっこひとりいないから、ついていく人もいない。目の前には、3つの分岐。どれも道のようで道らしくなく道っぽい。はためく黄色いリボン。さて、どれだ。
 
 落ヶ滝線から天狗岩までは、岩をのぼり絶景、またとなりの岩をのぼり、絶景。
 岩、絶景、岩、絶景。
 だんだん絶景慣れしてきて、カメラもとりださない。はじめはこわがってた断崖も、だんだん広くみえてくる。峰と峰を縦走する。左右が崖の道をあるきながら同行者が、「万里の長城みたい。いったことないけど」といっていた。そんな気もする、いったことないけど。
 
 山頂らしきところにいかなかったので、天狗岩を、いただきだということにした。
 これがこわい。なかなか日常では感じない、まぎれもないこの感情。自然に感じる命の危機。まさに恐懼。あたまからインク瓶をこぼしたように一瞬で染めていく、赤いおそれ。一種のみずみずしさのあるふるえ。こわがってる自分にぞくぞくする。変態か。
 海外でやったバンジージャンプはちっともこわくなかったのに、岩にはりつく妖怪と化した。恐怖という名はこの感情のためにあるのだと、ゆるがず思える、非日常。
 
 くだりの天狗岩線・水晶谷線は、所要時間が短そうだったから選んだら、とんだケモノ道だった。ロープやクサリをつたっておりる。そのうち、ロープもなくなっていく。なんでや。ペグだけ打ってある。シダの繁茂で道がみえない。前をゆく同行者が消える。
 
 
 またいきたい。何度でもいきたい(´▽`)


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1020上桐生~落ヶ滝線~天狗岩(ランチ)~耳岩~天狗岩線~水晶谷線~逆さ観音~オランダ堰堤~上桐生1620~草津の温泉~ネパール料理